母との思い出から生まれた、たったひとつだけの珈琲

 大学進学をきっかけに、名古屋で一人暮らしを始めた実香さん。炊事に洗濯、掃除など、今まで母がしていたことをこなすのは想像以上に大変だった。そしてもうひとつ、一人暮らしを始めて気がついたことがある。それは、浜松で暮らしていた実家が「家族で集まることのできる温かい場所だった」ということ。
 ー「早く家を出たい」。実香さんの母・ヒカリさんは、言葉遣いや門限などの時間の管理、部屋の片付けなどにも厳しかった。そんなヒカリさんに反発する気持ちもあり、実香さんは一人暮らしをしたいという気持ちを強く持っていた。家を出てからはあまり衝突しなくなったものの、実家で暮らす姉に話を聞くと厳しい一面は変わっていないという。しかしその反面、普段は友達のように何でも話すことのできる関係。買い物や美容院に一緒に行ったり、かわいい便せんに手紙を書いてくれたり。きれいにラッピングされた香水をプレゼントして実香さんを驚かせてくれたこともあった。
 一人で生活をするなかで「厳しい母に不満もあったけれど、本当は大事に育ててもらっていた」と実感した実香さん。「実家を出て初めて迎える母の誕生日。今までとはちがう特別なものをプレゼントしたい」。そう思って選んだのが、物語珈琲だった。
 「改まって感謝の気持ちを伝えるときは、母も私も照れてしまうんですよね」。ブレンドの内容はあまり説明せずに、一緒に渡したメッセージカードに想いを代弁してもらうことにした。ヒカリさんも素直に言葉にはしなかったものの、受け取ってすぐに珈琲を淹れ、実香さんと一緒に味わった。
 「この珈琲は、今までのどんなプレゼントよりも自分らしいし、母への気持ちも込められます。何よりも自分自身がエネルギーをかけている分、渡すことができた達成感もありますね」。
 その後、「お母さんはあんな調子だったけど、すごく喜んでいたんだよ」と父から教えてもらった実香さん。水筒に珈琲を入れて職場に持って行ったヒカリさんの話を聞き「このプレゼントを贈ることができて良かった」と、改めて感じた。
 「今は両親の支えがあって大学に通えているので、これからは本当の意味で自立できるように就職活動をがんばりたいです」。話を聞くなかで受けた実香さんの印象は、今どきの大学生のようでいて、礼儀正しく落ち着いて話すことのできる女性。それは、厳しくも愛のある環境で育てられたからこそ感じられる印象なのかもしれない。
 名古屋で暮らす実香さんから、浜松で見守っていてくれるヒカリさんへ。たったひとつの特別な珈琲は、家族の物語を振り返る時間と、離れていてもお互いを想う温かい気持ちを運んでくれた。

ブレンド名

名古屋発浜松行きブレンド

●珈琲チャート

異国情緒漂う香りと苦み深みのコク

苦み
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甘み
★ ★ 
酸味
★ 
コク
★ ★ ★ ★  
香り
★ ★ ★ 

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